『言の葉の庭』(ことのはのにわ)は、新海誠監督の5作目のアニメーション映画。現代の東京を舞台に、雨の日に出会った靴職人を目指す高校生の少年と、年上の女性との恋の行方がつづられる。夕立や天気雨など、様々なタイプの雨を丁寧に描き出し、登場人物たちの心の変化や揺れを表現している。
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言の葉の庭 (2013) / The Garden of Wordsのあらすじ
靴職人を目指す高校生のタカオ(秋月孝雄)は、雨の日の1限は授業をサボって、庭園で靴のデザインを考えていた。ある日、タカオはそこで昼間からビールを飲んでいる女性、ユキノ(雪野百香里)に出会う。どこかで会ったかとタカオが尋ねると、ユキノは否定し、万葉集の短歌 「雷神(なるかみ)の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」 を言い残して去っていった。
こうして、雨の日の午前だけの2人の交流がはじまる。タカオは靴職人になる夢を語り、味覚障害を患うユキノは、タカオの作る弁当の料理に味を感じられるようになる。ある日、ユキノはタカオに「靴作りの本」をプレゼントし、タカオは今作っている靴をユキノのために作ることにする。
その後、梅雨が明け、しばらくの間2人は逢わなくなる。2学期になった夏のある日、タカオは学校でユキノとすれ違い、ユキノが古文の教師だったこと、生徒の嫌がらせによって退職に追い込まれたことを知る。そして首謀者で3年生の女生徒・相沢に会いに行くが、からかわれたタカオは相沢の頬を叩き、その取り巻きの男子生徒に返り討ちにされてしまう。
庭園に向かったタカオはユキノと出会い、万葉集の返し歌 「雷神(なるかみ)の 少し響みて 降らずとも 我は留らむ 妹し留めば」 を口にする。互いの立場を知って戸惑う2人だったが、急な土砂降りに遭って、2人でユキノのマンションへ行く。ユキノは濡れた服を乾かしながら、タカオは2人分の料理を作りながら、2人とも今が一番幸せだと感じる。そしてユキノへの好意を口に出したタカオに、ユキノは地元の四国に帰ることを告げる。ユキノは部屋を出たタカオを追いかけ、お互いの気持ちをぶつけ合う。
季節は変わって冬、四国でまた教師となったユキノからは、手紙が来るようになっていた。タカオは完成した靴を手に庭園を訪れ、雨の日々を「2人とも歩く練習をしていた」のだと回想し、「もっと遠くまで歩けるようになったら」ユキノに会いに行こうと思う。
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